パワーMOS FET破壊時の特性

ルネサスを含む各社のアプリケーションノートやいくつかの書籍やインターネットを検索したのですがパワーMOS FET破壊時の特性の記述が見つかりません。社内のエキスパートは声を揃えてどのモードでもショート故障と言うのですが、ASO破壊の場合はショート故障を経由せずにオープン故障になるのではないかと思ってます。熱設計や組立に不具合が無いとの前提で、ASO故障の場合は、PN接合部での熱の集中は無く、また、配線の方が抵抗も高く耐熱性も低いと思うからです。弊社のエキスパートの言う通り、パワーMOS FETは、どの破壊モードでも最初はショートするのでしょうか?

相変わらず、職場からのかふぇルネへのアクセスは安定しません。十分に注意してますが誤字脱字の修正が困難です。また、質問しておきながらレスポンスの遅れ等が予想されます。ご了承ください。

  • Kijoさん
    トラ技とかに著書がある熊坂伊久男さん曰くASOもアバランシェ破壊も破壊後はショートになると言ってますけども。
    www.geocities.co.jp/.../fet.html
  • ちょっと検索してみましたところ、下記がありました、参考にならないかもしれませんが、
    「安全動作領域を超えて電圧・電流を印加し破壊させた高出力デバイスの熱暴走時、デバイス全体に急激にドレイン電流が流れるため、デバイス全体が破壊(熱溶解)する、各電極間はショートするが、電源容量の大きい電源を用いている場合は、ドレインワイヤが溶断し、ドレインがオープンとなる場合がある」。
  • kijyoさん
    こんにちは
    ご参照なさっているかもしれませんが、ルネサスさんの信頼性ハンドブックの3-58ページに、
    3.5.3 パワーMOS FETの破壊 が記載されています。
    www.renesas.com/.../r51zz0001jj0250.pdf
    ご参考までに。
  • 「エレクトロマイグレーション」とか書いてありますね。
  • Kirinさん、IKUZOさん、SAさん、
    レスポンスをありがとうございます。

    Kirinさんにご紹介いただいたホームページは読んでいたのですが、温度(ASO)破壊のところに「各電極間ショート」と書かれてますね。見落としてました。再度、丁寧に読んでみます。

    IKUZOさん、出どこが分かればお教えください。

    SAさん、信頼性ハンドブックは持っているのですが、やはり故障モードと故障後の特性に関して書かれていません。でも、改めて眺めてみると3.5.1の表3.5 電気的ストレス要因からみたMOS 型デバイスの故障形態は参考になりそうです。少し読み込んでみます。

    例えばルネサスの2SK3419など最近のパワーMOSのオン抵抗は数ミリΩで、半分はソースのボンディングワイヤーとチップ上の配線層と予想してます。アルミの融点はPN接合の劣化温度よりも十分に低いと思うので、接合部が壊れるよりもボンディングワイヤーあるいは配線層が溶けてオープン故障してしまうのがはやいように思ってました。ショート故障になるPN接合の劣化などには、潜在的な要因と電流の集中が必要に思ってます。

    意図的にASO故障を発生さ試してみようとも思いましたが、放熱板なしで25A以上を流すことになります。パワー系素人としては少し恐ろしく感じてます。
  • kijo様
    はじめまして。
    ほとんどがショートモードとなります。(私の経験上)

    POWER MOS FETの破壊モードは、「アバランシェ破壊」「ASO破壊」「ゲート静電破壊」の3つがありまして、
    アバランシェ破壊:過電圧
    ASO破壊:過電流(が原因によるチャネル温度増大)
    ゲート静電破壊:過大なゲート電圧(印加による酸化膜破壊)

    それぞれについて、簡潔に解説します。
    【アバランシェ破壊】
     ソースードレイン間にかかった過大な電圧によって、ドレイン近傍の空乏層内の電子がリークとなり、その衝突によって発生する熱エネルギーが寄生サイリスタ現象をおこす。
     -->各電極がショート

    【ASO破壊】
    一口に過熱です。
     -->各電極がショート

    【ゲート静電破壊】
    (1)ゲート過電圧による酸化膜破壊で生じたゲート―ソースショート
     -->FETとして動作せず。(マクロで見れば、ソースードレインがオープンとも言えなくもない)
    (2)ゲート過電圧による酸化膜破壊で生じたゲートードレインショート
     -->FETとして動作せず。(これもオープンと言えなくもない…かな)
    (3)酸化膜の不完全な破壊によるリーク電流の増加
     -->ゲートインピーダンスが低下した状態でFETが動作ーー>Rdsが増加して過熱ーー>ASO破壊
  • パールマンさん、
    パールマン さんの経験上ほとんどがショートモードとなるとの情報は参考になります。
    火事や感電などを少し考えて、試してみないと思ってます。
    ビビりなので火が出たりしないのか心配してます。
    ありがとうございます。
  • 発火するケースもあります。
    デバイスはちょっと違いますが、30A級TO-3P型のIGBTを壊した時は花火大会になってしまいました。
    目の前で、ちょうどグラインダーが発する火花のように発火しました。(念のためですが、実話です)
    つまり、扱う電力によるわけです。
    試すのはよしとしましても、それによる2次的なリスクを全て想定する必要がありますね。
  • IKUZOさん
    情報をありがとうございます。
    UHFより高い周波数のアンプ用なのでルネサスのパワーMOSとは大きく異なると思います。
    HFハイパワーでは真空管でもFETでも少し設定がずれると一瞬の光を発して昇天するとの話も良く聞きます。
    興味深いので寄り道してます。
  • ...φ(..)メモメモ
    増幅部出力段以降のライン不整合による反射の量によって、過負荷状態となってASO破壊に至ります。
    真空管では耐量が高かったので、よほど反射が大きくないと破損までは至りませんでした。
    しかし、ソリッドステートは本当に一瞬です。
    ミリ波用の大電力FETって、どんな格好をしているのでしょう。興味があります。
  • 皆様の書き込みをヒントにいろいろと検索してみました。
    かふぇルネでIR社のアプリケーションノート(AN-1140)を紹介するのはどうかと思いますが、一部のTO-220パッケージパワーMOSFETでは、オン抵抗の30%がボンディング・ワイヤの抵抗によるもので、新しい熱管理の方法を説明しなければならないとの記述があります。
    2012年04月18日のEDNJapanの「シリコンパワーMOSFETの性能改善、素子構造よりもパッケージが効く時代に」 にワイヤボンディングに代わってクリップが標準的に使われるようになりつつあるとの記述も見つけました。すでに5年がたってますが、私は今回初めて「クリップ」を知りました。
    共に興味深い内容です。
  • kijoさん
    レントゲン写真で見るとマイコンの電源・GND端子はダブルワイヤーだったりトリプルワイヤーだったりしますけど
    パワーデバイスの場合はボンティングの電圧降下よりも、放熱の方が大切なんですね。
    私もクリップ知りませんでした。
  • 手動のワイヤーボンダーを操作したことのある者としては隔世の感があるのですが、ボンディングワイヤーも「カーボンナノチューブ/銅複合材料」の物が出始めているようです。
    ダブルワイヤーやトリプルワイヤーで電流容量をかせいでいたのが一気に電流容量100倍の材料に代わっていくようです。
    φ(..)メモメモ
  • パールマンさん
    手動のボンターは結構、腕前によって仕上がりに違いがでるみたいですね。
    最近大学によく出入りしてますけど、上手い学生さんと下手な学生さん極端ですし^^;
    まだまだ研究室ではローテクな装置が現役ですけど
    世の中のパッケージング技術は進化してますねー