MOSFETの選定ポイントをおしえてください

MOSFETの電力損失を減らすための選定ポイントを教えてください。用途はPWM駆動のスイッチングになります。
電力損失なので「ON抵抗」が重要になるのだと思うのですが、スイッチング用途だと「入力容量」なども関係してくるのでしょうか?
  • はい,そうです。
    ON抵抗は小さいほうが電力消費は小さくなりますが,スイッチング用途では,スイッチング時の電力消費が無視できません。
    MOSFETの電力消費を抑えるには,スイッチング時間をできるだけ短くする必要があります。そのためにはドライブする入力信号ができるだけ短い時間で立ち上がったり,立ち下がったりする必要があります。入力容量はドライブ側の出力抵抗と組み合わさって時定数を形成するので,この時間に影響してきます。
    できるだけスイッチングが速く,入力容量が小さいものを選ぶ必要があります。
  • パワーMOSの損失は、基本的には、オン抵抗Ronの損失、スッチング損失、駆動損失(ドライブ損失)の3つがあります。まず、アプリにより、耐圧と使用PKGの選定しますが、PWMの動作周波数が、数十KHz以下の周波数であれば、オン抵抗Ronを重視して選定します。動作周波数が、数百KHz以上の場合は、合わせてスイッチング損失と駆動損失も重要になります。スイッチング損失を減らすには、低帰還容量(低Qgd)、駆動電力を減らすには、低入力容量(低Qg)の素子を選定すれば良いと思います。
  • MOSFETのスイッチング損失を減らすための、特性選定ポイントとしては、容量関係(低Ciss\,低Crss\,低Qg\,低Qgd)以外に、ゲート内部Rgもデータシートで確認しておくことが必要です。特に、PWM ICのスッチング動作周波数が数百KHz以上でお使いになる場合、低Rgの素子の選定をお奨めします。

    さらに、付け加えれば、MOSFETを駆動するPWM ICの特性、即ち駆動能力である信号源抵抗(Rsource\,Rsink)や供給電流(ipeak)も回路設計する際の選定基準として考えておいたほうがよろしいと思います。これは、たとえMOSFETの高速SW特性の素子(低容量、低Rg)を選定しても、PWM IC側の信号源抵抗がMOSFETのそれより大きい場合、思った性能が出ないことがありうるからです。