パワーMOS FET破壊時の特性

ルネサスを含む各社のアプリケーションノートやいくつかの書籍やインターネットを検索したのですがパワーMOS FET破壊時の特性の記述が見つかりません。社内のエキスパートは声を揃えてどのモードでもショート故障と言うのですが、ASO破壊の場合はショート故障を経由せずにオープン故障になるのではないかと思ってます。熱設計や組立に不具合が無いとの前提で、ASO故障の場合は、PN接合部での熱の集中は無く、また、配線の方が抵抗も高く耐熱性も低いと思うからです。弊社のエキスパートの言う通り、パワーMOS FETは、どの破壊モードでも最初はショートするのでしょうか?

相変わらず、職場からのかふぇルネへのアクセスは安定しません。十分に注意してますが誤字脱字の修正が困難です。また、質問しておきながらレスポンスの遅れ等が予想されます。ご了承ください。

Parents
  • kijo様
    はじめまして。
    ほとんどがショートモードとなります。(私の経験上)

    POWER MOS FETの破壊モードは、「アバランシェ破壊」「ASO破壊」「ゲート静電破壊」の3つがありまして、
    アバランシェ破壊:過電圧
    ASO破壊:過電流(が原因によるチャネル温度増大)
    ゲート静電破壊:過大なゲート電圧(印加による酸化膜破壊)

    それぞれについて、簡潔に解説します。
    【アバランシェ破壊】
     ソースードレイン間にかかった過大な電圧によって、ドレイン近傍の空乏層内の電子がリークとなり、その衝突によって発生する熱エネルギーが寄生サイリスタ現象をおこす。
     -->各電極がショート

    【ASO破壊】
    一口に過熱です。
     -->各電極がショート

    【ゲート静電破壊】
    (1)ゲート過電圧による酸化膜破壊で生じたゲート―ソースショート
     -->FETとして動作せず。(マクロで見れば、ソースードレインがオープンとも言えなくもない)
    (2)ゲート過電圧による酸化膜破壊で生じたゲートードレインショート
     -->FETとして動作せず。(これもオープンと言えなくもない…かな)
    (3)酸化膜の不完全な破壊によるリーク電流の増加
     -->ゲートインピーダンスが低下した状態でFETが動作ーー>Rdsが増加して過熱ーー>ASO破壊
  • パールマンさん、
    パールマン さんの経験上ほとんどがショートモードとなるとの情報は参考になります。
    火事や感電などを少し考えて、試してみないと思ってます。
    ビビりなので火が出たりしないのか心配してます。
    ありがとうございます。
Reply
  • パールマンさん、
    パールマン さんの経験上ほとんどがショートモードとなるとの情報は参考になります。
    火事や感電などを少し考えて、試してみないと思ってます。
    ビビりなので火が出たりしないのか心配してます。
    ありがとうございます。
Children
  • 発火するケースもあります。
    デバイスはちょっと違いますが、30A級TO-3P型のIGBTを壊した時は花火大会になってしまいました。
    目の前で、ちょうどグラインダーが発する火花のように発火しました。(念のためですが、実話です)
    つまり、扱う電力によるわけです。
    試すのはよしとしましても、それによる2次的なリスクを全て想定する必要がありますね。