「組込みソフトの安全設計 基礎から二足歩行ロボットによる実践まで」書籍の紹介

こんちには、鈴木です。

著者の方から紹介してもらったので見てました。

機能安全ISO26262は、探すと資料が見つけやすいのですが、
医療機器ソフトウェアの規格(IEC62304)の資料はあまり見かけません。

IEC62304についても書いてある書籍を紹介します
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274223747/

お勧めは概念だけでなく、具体的な例まで書かれていることです(ロボット制御のプログラムが載っている) 
組み込みソフトの安全設計に興味あるかた一読してはどうでしょう

  • 書籍「組込みソフトの安全設計」で説明したサンプルコードで動く、おもちゃの二足歩行ロボットの動画をアップしました。
    https://youtu.be/MDCh_0IFuKw

    サンプルコードは次のURLの「ダウンロード」タブから入手できます。
    www.ohmsha.co.jp/.../

    マイコンはRL78/G12を使用しています。
    製作には、以下の機器・部品が必要です。サンプルコードに添付している資料を参考にしてください。。
     E2 または E1 エミュレータ、RCサーボモータ、ニッケル水素充電池セット、制御基板、電子部品など
    制御基板の自作は大変ですが、マイコンのみ実装したプリント配線板がマルツオンラインで販売されています。
    www.marutsu.co.jp/.../

    ロボットにUSBケーブルを接続すれば、パソコンで操縦することもできます。
  • モータ制御の書籍紹介(ブラシレスDCモータ)

    実験とシミュレーションで学ぶモータ制御 見城尚志 他 日刊工業新聞社
    pub.nikkan.co.jp/.../00000646

    RL,RX,RZファミリ等でブラシレスDCモータ制御機能を搭載したマイコンが出ていますので、ご参考までにモータ制御の基礎を解説した書籍も紹介します。

    内容は、フレミングの左手の法則から始まり、DCモータの構造・特性、制御ブロック線図、PID制御と、ブラシレスDCモータの初歩から実践的設計までを解説しています。

    本書籍は、ルネサス半導体セミナーのモータ制御のセミナー講師もされている静岡理工科大学 高橋 久 特任教授も執筆者として参画されている書籍です。

    これから、ブラシレスDCモータのプログラミングに挑戦しようとしている方にとっては必見の良書です。
  • PID制御の書籍紹介

    PID制御の基礎と応用(第2版) 山本重彦 朝倉書店
    www.asakura.co.jp/.../

    今回は、ブラシレスDCモータ制御や温調制御等でよく用いられるPID制御を解説した書籍を紹介します。

    PID制御は古典的制御ですが、現場適合性から現在も主流の制御手法です。
    PID制御を解説した書籍は極めて少ないのですが、本書はPID制御の理解に必要な基礎知識も含め分かり易く解説しています。
    (解説している基礎知識:ラプラス変換、伝達関数、ナイキストの安定判別法、PID制御)

    必要な基礎知識を学ぶことで、最適なPID制御を設計、プログラミングすることが可能となります。
    PID制御を意のままに使いこなしたいと思っている方にとっては価値ある一冊です。
  • 終活に入って書籍もほとんど処分したので新たに購入に躊躇します。価格的にも試しで買える範囲内ではないです。最近は、書店も激減で立ち読みもままなりません。良くあるネットでの立ち読みがあると嬉しいですが、見当たらないようです。

    基本のIEC61508だけ読んだことがあります。スタンダードや要求仕様や設計書を何で書くかとか、それらとソースコードをどのように管理するかが、重要に思えます。今日、構成管理やトレーサビリティになんらかのツールを使わなければ管理は困難だと思ってます。トレーサビリティの章はあるようですが全体の開発環境に関しては期待できないような気がします。

    構成管理あるいはバージョン管理においてはHEWからCS+で後退してしまったように感じます。HEW+VSSに少し挑戦しましたが、導入はうまくいきませんでした。なんにしても結局は顧客要求の明確化にすべてがあるように感じます。ほとんど完成しているのに弊社の上位がお客様の突然の変更に「明日までに何とかします」と言ってしまうとやらざるを得ませんが安全確保は非常に困難です。

    ルネサスで具体的なCS+との相性の良い要求管理や構成管理やトレーサビリティツールの紹介があると良いと思います。

  • kijo様
    こんにちは、Sugachanceです。
    まさに今「組込みソフトの安全設計~」を読みながら勉強しているところです。

    >トレーサビリティの章はあるようですが全体の開発環境に関しては期待できないような気がします。

    どちらかというとドキュメント類の作成方法に力を入れているような印象です。
    私のような、ソフト開発で飯を食っているわけではない人間にとっては、
    書き方が分かっていなかったので入門として参考になっています。

    逆に言うと、ソフト屋さんにっては
    当たり前の内容なのかもしれません。

  • kijo様

    こんにちは、一会員です。

    本書を置いているところが少ないので、立ち読みの参考になるかは分かりませんが、所蔵の図書館や書店の情報をご紹介します。

    大学図書館(62件)
    ci.nii.ac.jp/.../BB28259189

    公共図書館(都道府県を指定して検索をお願いします)
    calil.jp/.../search

    書店(地図上でお近くの書店を探してみてください。すべての書店が検索できるようではありませんが・・・)
    www.tokyo-shoten.or.jp/.../kumiaimap_utf8.htm

    トレーサビリティについて

    確かに大きなプロジェクトであれば、実際の開発にあたってツールなしでトレーサビリティを確保することは困難です。しかしながら、開発ツールは非常に高価であり、小さな組織で開発ツールを購入することは非常な負担となります。

    ソースコードが数万ステップ以内のOSを用いないワンチップマイコンのソフトウェアであれば、エクセルを用いたトレーサビリティマトリクスでも管理が可能であるため、本書ではそのような方法で説明しています。
    私もIEC62304対応の開発ではエクセルを用いました。
    ISOの監査(2006年頃)でもこの方法は監査機関から認めて頂きました。

    もちろん、資金的余裕があればツール利用は非常に効率的だと思います。

    また本書では、設計手法(アーキテクチャ設計やトレーサビリティ)の説明に重きを置いているため、要求管理や構成管理などの管理関連の説明はしていません。

    トレーサビリティや要求管理、構成管理などのツール紹介のご期待に添うことができないのが心苦しいです。

    CS+と愛称が良いかどうかは分かりませんが、トレーサビリティツールの無償トライアル版なども出ているようですので、それらを参考にするのはいかがでしょうか。
    www.dts-insight.co.jp/.../index.html
    以下のような設計ツールも出るようです。
    https://www.nextdesign.app/
  • Sugachanceさん、釈迦に説法のような気がしますが、
    安全だけを意識するのではなく品質と安全と質をそれぞれバランスよくある程度の理解が必要だと思ってます。品質はISO9001が標準的です。質はISO9006で扱われてますがCMMIが近いようにも感じます。私はISO9006の理解が貧しいので誤りがあるかもしれません。それぞれ日本語訳のドキュメントがネット経由で無料で入手可能です。検索すれば簡単に見つかると思います。安全を重視する航空機用ソフトウエア開発ガイドラインのDO178Bは英語ですがボリュームも小さくて解りやすいです。日本語の解説もネット上にあるようです。CMMIやDO178Bは具体的な管理アイテム(ドキュメント等)が示されてます。IEC62304もIEC61508も言えることで、参考書は良い助けになりますが、やはり、おおもとは印刷して手元に置くことをお薦めします。
    顧客要求の明確化はRequirements Engineeringで学問としても確立しているようです。DOORSにトライした際に知ったのですがShall/Should/Will/Mayの使い方などの規格もあります。少し検索したのですがドキュメントがヒットしませんでした。「I shall return」と「I'll be back」の違いが重要です。このようなキーワードが日本語には無いので明確な要求の文書化は日本語では難しいと言われてます。私もこのあたりは我流です。仕様書や設計書に使う単語も改めて意識すると目から鱗です。

    一会員さん、底辺のサラリーマンには大学図書館や公共図書館に出向くことは困難です。電車で10分+両側の歩き20分の市立図書館は主婦の貸本屋になっているようです。いただいた書店の紹介を見ると通勤路途中下車で注文から3日以内が5店ほどありまが、やはり立ち読みはできないようですね。

    私には何の利害関係もないですが、具体的なトレーサビリティーツールに関してです。
    エクセルのハイパーリンクなどは組織やファイルサーバーが頻繁に変更される弊社ではムリがあります。
    DOORSは要求管理ツールとなってますが、初期のInterleafに似ているドキュメント作成ツールの印象が強いです。これで要求仕様書と設計書等を作成るのですがそれぞれの項目を関連付けることができます。SYNERGY/CMと連携するので時間軸方向のトレーサビリティーも確保できます。確かに高価ですね。
    これも高価ですがReqtifyも試したことがあります。ドキュメントからPerlでプログラムを組んでキーワードを抽出して関連付けをします。結局は、DOORS+SYNERGY/CM+Reqtifyの贅沢な構成になってしまいます。検証会では言語が判らない人も多くフローチャートを使うので、IDEやソースコードとのリンクは不要になることが多いようです。
    私は、ワード+エクセル+テキストファイル+microTRACER+VSS+HEWが十分で使いやすいように思えます。テスト計画書や指示書などもエクセルで作成です。VSS+HEWだと開発途中でのビルドの設定変更を禁止するのとベースラインの管理に工夫が要りそうですがそれぞれのプロジェクトに合わせて何とかなりそうな気がします。これならそれぞれが20万円以下で課長決済で購入できます。CS+が20万円を超えたのがネックです。マイコン毎に購入で良いので1パッケージ199,000円にしてくれると助かります。また、CS+にSCMツールの組み合わせ例を示してもらえると良いと思います。

  • kijo様
    こんにちは、Sugachanceです。

    DO178Bはまるっきり知らなかったのですが、ちょっと調べてみると
    色々と参考になる部分がありそうです。有益な情報ありがとうございます。

    ゴリゴリの機械屋が多い世界なので、
    そもそもソフト回りのドキュメントをそろえるという文化がない
    (動けばいい、耐久テストで壊れなきゃいい)
    のがつらいところではありますが…
    ちょっとづつ変えていかないとこの先怖いというところです(^^;
  • SLAMの書籍紹介

    SLAM入門(Simultaneous Localization and Mapping)
    ロボットの自己位置推定と地図構築の技術
    友納正裕 株式会社オーム社
    www.ohmsha.co.jp/.../

     家庭用ロボット掃除機、自動運転車、自律飛行ドローンなどの自律走行を支える技術のひとつにSLAM(自己位置推定と地図構築)の技術があります。今後、自律走行する移動ロボットは他の分野にも益々拡大していくでしょう。本書はそのSLAMを系統的に解説した書籍です。

     本書の特徴はSLAMの基礎の解説からはじまり、サンプルプログラムでプログラミングを追体験するという内容で書かれていることです。理論だけでなく、プログラミングを追体験することで技術の理解がより深まるでしょう。

     一方、以前は数十万円したレーザスキャナ(2D LIDAR)も学習・ホビー用であれば1万円程度で入手できるようになってきていますので、それを利用した自己啓発や趣味での習得も可能です。

     なお、サンプルプログラムはPC用に書かれていますが、SLAMの基礎技術を身につけることによりRL78独自のプログラム開発も可能でしょう。

     自律移動型ロボットに興味のある方にお勧めの一冊です。
  • パターン認識の書籍紹介

    わかりやすい パターン認識
    石井健一郎ほか 株式会社オーム社
    www.ohmsha.co.jp/.../

    こんにちは、一会員です。

    今回は、パターン認識の基礎を解説した書籍を紹介します。

    パターン認識というと、音声・画像認識やそのアプリケーションの一つである自動車の自動運転などへの応用が浮かんできて、その処理には膨大なCPUパワーが必要にみえます。

    しかし、RL78クラスのCPUでも、例えば次のようなアプリケーションのパターン認識が実現可能です。
    ・周期的なセンサー信号におけるリアルタイムでの状態の識別
    ・安価な二次元LIDARから得られたデータと地図情報との照合識別による自己位置推定など

    ただ、ちょっとした工夫は必要です。例えば、特徴量をどのように抽出し、識別関数をどのように設定するか、あるいは、どのように識別辞書を準備し利用するかなどです。

    パターン認識の基本をよく理解し活用すれば、パターン認識を利用した今までにないシステムを、ワンチップマイコンで安価に実現することができるでしょう。

    この書籍は、その実現の一助になるのではないかと思い紹介いたしました。