低飽和タイプの保護部品について

μPC2400Aシリーズなどは低飽和タイプでPNPトランジスタのコレクタが出力です。しかし、データシートで出力電圧が入力電圧よりも下がった時の保護用ダイオード追加を推奨してます。
NPNのエミッタ出力の場合はE-B間の逆バイアスで薄いベース領域に空乏層が広がり壊れてしまう懸念がありダイオードの挿入は理解できますが、低飽和タイプの場合にはそのダイオードの必要な理由が理解できません。
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  • ルネサス様の回答が必要ではなく一貫性があり矛盾が無い技術的説明があればOKです。残念ながら今までの皆様の書き込みは説明ができておりません。また、デザイナ以外に説明は困難とされるHヤマ様やnorimaki様のご意見に私も少し賛成気味です。

    耐圧0.7Vは以前にも書き込みましたが拡散抵抗でのエピとの分離を保つためと考えます。高温でビルトインVFは小さくなるので電流の流れているチップ上のVfは全く発熱していない保護ダイオードよりも小さくなり保護の意味がないように感じます。そこでVfが0.7Vの半分以下のショットキーを使うべきなのかと思ってます。出力とグランド間の逆転でも同様の事象が発生するので、ショットキーを指定して保護するように記載されてます。

    ICの場合は個別部品と異なり寄生素子の発生や拡散工程の流用が問題になります。NECといえどもアナログICプロセスを豊富には持たないと思われるので、アナログマスタMCHSのマニュアルを良く参考にしております。Lupin05様紹介の資料にはあるようなクロスセクションは残念ながら記載がありません。しかし、MCHSにはラテラルPNPとバーチカルPNPが存在することはわかります。ラテラルPNPの場合はNPNのベース拡散でコレクタとエミッタを形成します。エミッタとコレクタは同時に作られますが、エミッタをコレクタが囲まないとキャリアが素子分離層側にも広がりHFEが低下します。
    アナマスマニュアルではPNPトランジスタのエミッタ・コレクタの電位を逆転させるなと記述されてます。しかし、もしコレクタとエミッタを入れ替えても寄生PNPに一部の電流が流れHFEが大きく下がるだけで壊れることはないと思います。確かにサブに電流が流れるのでチップ全体の誤動作の可能性があります。未使用オペアンプ入力を電源やグランドに固定しカレントミラーの出力を無理やり止められたときに同様にサブへの電流が流れますが問題にしていないように思います。

    また、アナマスのマニュアルにバーチカルPNPの場合はLupin05さんが追加されたコレクタから最高電位に寄生ダイオードがあることが注意書きされているので、特別なP拡散とN拡散工程があるように予想してます。いずれにせよラテラルでもバーチカルでもベースエミッタ間耐圧は16.5Vで5Vよりはかなり大きな値になってます。たぶん接合の逆耐圧はもっと大きいと思います。

    低飽和三端子レギュレータの保護回路も結局はIC内のPNPトランジスタと寄生素子の逆方向での動作や耐圧の問題です。何かラテラルでもバーチカルでもCEを逆転してはいけない技術的理由があるはずです。長年にわたってさんざん教科書やインターネット、営業技術様、同僚などをあたってますが答えが得られません。

    余談:ブレッドボードラジオのホームページは結構楽しいですね。以前からチョコチョコとみてます。真空管ソケットなどオリジナリティのある工夫にも関心させられます。
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  • ルネサス様の回答が必要ではなく一貫性があり矛盾が無い技術的説明があればOKです。残念ながら今までの皆様の書き込みは説明ができておりません。また、デザイナ以外に説明は困難とされるHヤマ様やnorimaki様のご意見に私も少し賛成気味です。

    耐圧0.7Vは以前にも書き込みましたが拡散抵抗でのエピとの分離を保つためと考えます。高温でビルトインVFは小さくなるので電流の流れているチップ上のVfは全く発熱していない保護ダイオードよりも小さくなり保護の意味がないように感じます。そこでVfが0.7Vの半分以下のショットキーを使うべきなのかと思ってます。出力とグランド間の逆転でも同様の事象が発生するので、ショットキーを指定して保護するように記載されてます。

    ICの場合は個別部品と異なり寄生素子の発生や拡散工程の流用が問題になります。NECといえどもアナログICプロセスを豊富には持たないと思われるので、アナログマスタMCHSのマニュアルを良く参考にしております。Lupin05様紹介の資料にはあるようなクロスセクションは残念ながら記載がありません。しかし、MCHSにはラテラルPNPとバーチカルPNPが存在することはわかります。ラテラルPNPの場合はNPNのベース拡散でコレクタとエミッタを形成します。エミッタとコレクタは同時に作られますが、エミッタをコレクタが囲まないとキャリアが素子分離層側にも広がりHFEが低下します。
    アナマスマニュアルではPNPトランジスタのエミッタ・コレクタの電位を逆転させるなと記述されてます。しかし、もしコレクタとエミッタを入れ替えても寄生PNPに一部の電流が流れHFEが大きく下がるだけで壊れることはないと思います。確かにサブに電流が流れるのでチップ全体の誤動作の可能性があります。未使用オペアンプ入力を電源やグランドに固定しカレントミラーの出力を無理やり止められたときに同様にサブへの電流が流れますが問題にしていないように思います。

    また、アナマスのマニュアルにバーチカルPNPの場合はLupin05さんが追加されたコレクタから最高電位に寄生ダイオードがあることが注意書きされているので、特別なP拡散とN拡散工程があるように予想してます。いずれにせよラテラルでもバーチカルでもベースエミッタ間耐圧は16.5Vで5Vよりはかなり大きな値になってます。たぶん接合の逆耐圧はもっと大きいと思います。

    低飽和三端子レギュレータの保護回路も結局はIC内のPNPトランジスタと寄生素子の逆方向での動作や耐圧の問題です。何かラテラルでもバーチカルでもCEを逆転してはいけない技術的理由があるはずです。長年にわたってさんざん教科書やインターネット、営業技術様、同僚などをあたってますが答えが得られません。

    余談:ブレッドボードラジオのホームページは結構楽しいですね。以前からチョコチョコとみてます。真空管ソケットなどオリジナリティのある工夫にも関心させられます。
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