uPC1093について

TIのTL1431の等価回路として、良くあるのが基準電圧を持った、コンパレーターとして書かれています。という事は”REF”端子はコンパレーターの”+”端子と同等の扱いで良いかと

思っていました。今回uPC1093の使用に於いても同等の扱いで良いとの判断で、長時間”REF”端子に3V程度の電圧が印可される様な使い方をした所、ICが故障してしまいました。

そこで、仕様書を確認した所、絶対最大定格の所に”リファレンス電流”項目が有り、規格として”50μA”と有りました。これにたいして、当方は”200μA”まで流せる回路定数だったので

それが原因と考え、30μA以下に抑える様に定数を変更しました。

それで、ここからが質問です。

1.対策前の回路で”REF”端子電圧をみて見たら、2.5V程度で一定しており、それ以上の電圧が印可されても。2.5Vを維持するするように、REF端子が吸い込んでいる様でした。

 という事は、REF端子はコンパレーターの入力端子と異なり、インピーダンスは結構低いという事でしょうか。(データシートに等価回路が有りますが、定数が不明なのです)

2.対策として、リファレンス電流を30μA以下になる様定数を変更しましたが、これで対策になるでしょうか。

3.TL431のリファレンス電流は、10mA以下になっていますが、この違いは何ですか。

  • hana283さん
    リファレンス電流でしょうかね?
    データシートの標準接続の図のR0が低すぎて負荷が増大して過電流となり熱破壊したのではないですか、カソード電流はTYPで10mAとしています、カソード電流を測定してみられましたか?
  • リチウム電池の回路に使用していて、最高4.3Vの電圧に対して、カソードには330Ωのが入っています。
  • hana283さん
    リチウム電池が電源であれば問題ないですよね、もし充電用であれば電源を+12Vで使用したとすると23mAであり、24Vであれば59mAですねリチウム電池が0Vの場合は72mAですね、絶対最大で100mAですが10mA以上にはしないほうが安全だとは思います、申し訳ないですがその筋の専門家ではありませんので、一般的な意見ととらえてください、詳しくはサポートに質問されたほうが良いかとは思います。
  • チョコです。

    (IREFの)絶対最大定格を超えるような使い方をしたら、壊れるのは当然です。


    >1.対策前の回路で”REF”端子電圧をみて見たら、2.5V程度で一定しており、それ以上の電圧が印可されても。2.5Vを維持するするように、REF端子が吸い込んでいる様でした。
    特性曲線「IK vs VKA ( I )」を見れば、2.5Vでカソード電流が上に立ち上がっているので、そうなるでしょう。
    ELECTRICAL CHARACTERISTICS を見ても、Reference Voltageは2.440V(MIN)、2.495V(TYP),2.550V(MAX)になっています。

    >インピーダンスは結構低いという事でしょうか。
    インピーダンスは固定した値ではありません。特性曲線「IK vs VKA ( I )」のカーブが示すように、2.5Vを超えるとインピーダンスは急激に低くなると考えられます。


    >2.対策として、リファレンス電流を30μA以下になる様定数を変更しましたが、これで対策になるでしょうか。
    対策というか、デバイスの規格を満足するように使うのは当たり前です。

    >3.TL431のリファレンス電流は、10mA以下になっていますが、この違いは何ですか。
    デバイスが違うからとしか言いようがありません。
  • チョコさん
    勉強になります、私もhana283さんと同じようにコンパレータの入力端子と同じようにIREF端子のインピーダンスが変動しないものと考えていました、2.5V以上にするとインピーダンスが急激に低くなるのですね、ということは2.5V以上は使用できない可能性もあるということなんですかね?どういう条件になると最大定格を超えるのかというような例を示されると助けになるとは思うのですが、データシートにはありましたか?
  • チョコです。

    データシートには、絶対最大定格(ABSOLUTE MAXIMUM RATING )があり、そこに IREFで50μAとありますし、
    RECOMMENDED OPERATING CONDITIONSにはパッケージごとの消費電力が記載されています。ELECTRICAL CHARACTERISTICS にはReference Voltageは規定されています。
    カソード電流は1mA以上で100mAで使うように書かれています。

    >ということは2.5V以上は使用できない可能性もあるということなんですかね?

    何か勘違いされています。
    データシートのTEST AND APPLICATION CIRCUITに記載されているように、シャントレギュレータのアノード(A)とカソード(K)は負荷と並列になるように接続し、REFにはその電圧を抵抗で分割した電圧を加えるように使用します。REF(とアノード間)が2.5Vになるように分割抵抗を決めます。この回路にシリーズ抵抗を介して電圧を印加することにより負荷の電圧を安定させます。
    ですから負荷の電圧を5Vにしたければ、分割抵抗を1対1にすれば、REFは2.5Vカソードは5Vになります。得られる出力電圧は以下の式になります。(ここでR1はカソード・REF間、R2はREF・アノード間の抵抗値です。)

    Vout ≒ (1+ R1/R2)・VREF


    つまり、2.5Vより低い電圧の安定化はできません(REFとカソードを接続したときが最低電圧です)。

    シャント・レギュレータは通常よく用いるシリーズ・レギュレータとは逆の使い方になるので、最初は少し違和感を覚えるかもしれません。
  • uPC1093もTL1431もデータシートにトランジスターレベルの等価回路があります。ほぼ同じ一般的なシャント・レギュレータ回路です。チョット検索したところ2017アナログ回路シミュレーション検定試験に出題が有ったようで、CQ出版のオンライン・サポート・サイト( cc.cqpub.co.jp/.../ )に解説があります。
    既に20年以上もアナログIC設計から遠ざかっているので最近の良書を知りません。ちょうどバイポーラよりCMOSにアナログICも移行しはじめたころです。バイポーラ時代のアナログIC屋のバイブルであるAnalysis and Design of Analog Integrated Circuits (P.R.Gray R.G.Meyer)を読めば体系だって勉強できます。超LSIのためのアナログ集積回路設計技術のタイトルで和訳も出てました。

  • チョコさんなるほどですここでVREFを2.5Vとして10K+10Kで分圧すると(1+(10000/10000))*2.5=5Vというような計算になりますねでこの5Vは10mAのツェナーダイオードと考えたら良いのですね。
  • チョコです。
    >この5Vは10mAのツェナーダイオードと考えたら良いのですね。
    そうですね。全損失50mWで考えるとそうなります。
    ツェナーよりは精度は高そうですが。