Smart analog DAC機能について

Smart analogで出力電圧を測定する時
DACを調節すると思います。
使っている限り,オフセット電圧を調節する機能
だけではなく別の機能も付与されていると思いますが
どのようにあつかったらよいのですか?
  • Smart AnalogのDACは、コンフィギュラブル・アンプの動作電圧を設定することを想定して搭載されています。反転アンプや非反転アンプを構成した場合にはオペアンプの非反転入力端子側の動作電圧の設定を受け持ちます。
    また、アンプ回路を3つとも使用しない場合にはDC電圧の生成器として使用することが可能ですが、内蔵のCMOSオペアンプの動作電圧用になっていますので出力電流の能力が200uA程度しかありません。低インピーダンスのバイアスには適していませんので注意が必要です。
    使い方としては、動作電圧の調整を行います。ご指摘の通りオフセットなどの吸収を行いますが、センサのバラツキは通常オペアンプのオフセットよりも大きく、オフセットというよりはセンサ感度のゼロ点のキャリブレーションと考えた方がいいかと思います。また動作点を変更できることを逆手にとると、センサで検出のレンジ切替などにも使用することが可能になります。利得だけを変更した場合、大きな検出値がダイナミックレンジ外になってしまいますが、動作電圧を変更することで動作範囲内に取り戻すことも可能です。
    またセンサによっては、たとえば光学式のセンサなどは経時変化で暗電流(センサ自体が検出とは関係なく出力してしまう定常電流)が増えて行ってしまうものがあります。センサのアプリケーションとしては、未検出のデータが時間とともに上がって行ってしまいます。このような場合も未計測値を暗電流としてとらえ、DAC電圧を調整して、常にゼロ点に修正することもプログラムの組み方で可能になります。
    これ以外にもいろいろと使い方はあるかもしれません。面白い使い方があれば、カフェルネでぜひ披露して下さい。
  • とても参考になりました
    ありがとうございます
  • 最近 Smart Analog を使い始めたのですが、アンプCh1を作動アンプとして動作させた際の DAC の使い方がイマイチよく分かりません。例えばこのアプリケーションノート documentation.renesas.com/.../r02an0011jj0110_saic.pdf を読むと、作動アンプ動作で SW13 をショートすると VOUT = VDAC1 + Gain(VP-VN) となるかのような記述となっていますが、それは正しいでしょうか?

    等価回路的には、SW12 下の抵抗 R12 と SW13 上の抵抗 R13、および添付図でいうところの MPXIN21 に接続されてあるバッファの出力インピーダンスに依存してアンプの動作が決まるわけですが、DAC1はオフセットキャンセル程度にしか使えないようにも見えます。

  • チョコです。

    この回路構成なら,そのような式の出力にはならないはずです。

    以前,似たような回路を見たときには非反転入力が抵抗でグランドに接続されていて,

    その抵抗とSW13の上の抵抗で分圧され,(1/ゲイン)倍されていて,その後ゲイン倍

    されるので,最終的にはDAC出力がそのまま出力されていたような覚えがあるのですが。

    ここらを確認してみてください。

  • nananananaさん

    そうですね。インピーダンスが高いセンサーを直接接続するとSW12の下とかSW13の上の内部抵抗(十KΩ程度)との比率で、誤差が出てくると思います。
    2つのアンプをバッファとした計装アンプモードで使用すれば、センサーインピーダンスの問題はクリアできるかと思います。

  • チョコさん、Kirin さん、どうもありがとうございます。安心しました。