RL78/G13起動最小電力

レモン電池つながりで、
どのぐらいの電力があるとマイコンが起動できるか調べてみました。

安定化電源を使って、電圧と電流プロットをしてみると
VDD=1.5Vの時に電流ピークがあるようです。
レモン電池の電圧に関係なく、電流が400uA以上流せないと、電圧上昇がVDD=1.5Vで止まったままになるようです。
1.5Vを超えると一気に消費電流が下がって、STOP電流並になりました。

ということでG13の起動最小電力は600uW(1.5V*400uA)ですね。
まぁ、乾電池とか電力が十分ある電源では関係ないですけども
環境発電など1mWクラスの微小電力のアプリケーションだと要考慮事項ですかね。


動作環境
QB-R5F100LE-TB(POWER LEDカット)

プログラム
ORG 0h
DW START
CSEG OPT_BYTE
DB 060H,0FFH,0ABH,004H ;WDT,LVD off LS4MHz OCD禁止
ORG 0D8h
START:
MOV P13,#001H ;マイコン動作開始識別用(1.6Vで動作開始)
MOV PM2,#0 ;アナログ系端子処理=出力モード
MOV ADPC,#01H
MOV PU0,#07Fh
MOV PU1,#0FFh
MOV PU3,#003h
MOV PU4,#00Fh
MOV PU5,#03Fh
MOV PU7,#0FFh
MOV PU12,#001h
MOV PU14,#0C3h;その他デジタルポートは全てプルアップ
MOV PMC14,#07Fh
MOV PMC12,#0FEh
MOV PMC0,#0FCh
STOP
BR $START
end

g13_5F00_current.gif

  • Kirinさん

    レモン電池役立ってますね。

    RL78を仕事で採用する予定は無いのですが、
    微小電池駆動のマイコンのソフトは興味が有ります。

    最近は、ニッケル水素電池などの残量計を充電池の
    電池BOX側に組み込む予定が有ります。
    内部電池で動作させるマイコンをルネサスを
    採用するか悩んでますけどね。

    参考になりました。

    SSより
  • SSさん

    レモンのおかげで、微小電力に目が行くようになりました(笑)

    どうやら、マイコンが動き出す直前が一番電気を食うようで
    内部回路ががんばっているんでしょうね。
    実使用的には、ゆっくり電圧が立ち上がると
    1.5V付近通過時に無駄な電力が発生するので
    電圧の立ち上がりを早くすることで回避できると思います。


    RX100やRL78/G10なんかも、低消費を謳っているので、ちょっと見てみたいですね。
    あとMicrochip(PIC10)とかDragonChip(DC6688F)とか他社マイコンとの比較もできるといいかもしれません。

  • すと@konです。

    この辺のお話は物の動き(静摩擦と動摩擦)に似ていますよね。止まっている状態から動かそうとすると、慣性が働いているので動きにくいですが、動き始めると慣性のベクトルが変わって軽くなる…

    電気は電荷の流れですから微分方程式を立てれば同じなんでしょうが…目に見えない世界でも同じような現象が起きているって面白いですよね。
  • すとさん

    確かに静摩擦と動摩擦みたいですね!
    くだんのプラレールもレモン電池の時は最初に少し押してあげないと動き始めなかったので、親しみを感じます。

    ちなみに、下から上がっていく場合も、上から下がって今場合も1.5V付近になると電流が増えるんですよね。
    チップのなかでは電圧が足りないと色々やりくりが大変になるんでしょうね。

  • スタッフのチョコ@入院中です。

    Kirin様の「Re2:RL78/G13起動最小電力」にコメントさせていただきます。

    これは,内蔵されたレギュレータが動作を開始しているためと思われます。
    レギュレータを内蔵していないRL78/G10ではまた違った結果が得られるのではないかと存じます。

    追伸
     RL78/G10にはソフトから見えないだけでレギュレータは内蔵されていました。
  • チョコさん

    R5F10Y16(G10)とPIC10F222-I/PとDC6688F2SCNでも試してみました。

    まだESサンプルだからかもしれませんけども、
    G10は結構消費してますねー。

    DC6688は電流がバタバタしてますけど、起動時の最大電流値は
     PIC10F222がmax 100uA
     G13がmax 400uA
     G10がmax 650uA
     DC6688F2がmax 1mA
    でした。


    ふつうは電源の立ち上がりは遅くても数msec以内なので、立ち上がり時の消費電流は実動作には関係ないスペックだとは思いますけど、見てしまったので^^;


    PS
    ↓電流波形をみると、G10も中で何か動いているようですね。

    6Gn7jeOqGanHsmOI-1_A0400.gif

    fkZfMUuxP7CYi61z-0_A0399.gif

    TQgYbyurJ7NaUBmM_A0401.gif

  • この前のセミナーでもらったRPBRX210を使って、
    RX210(R5F52108ADFP)の起動電力を見てみたところ1.4V付近でPORが解除された瞬間に3mA程度流れたの以外は数uAのフラットな電流消費で起動しました。

    オプション機能選択レジスタ1(OFS1)でHOCOを停止したつもりですけれども、LOCOで起動してそのままディープ・ソフトウェア・スタンバイモードに引き込む間に一瞬HOCOが動いているのか、電流を消費するモードを通過しているみたいですね。


    ちなみに、ディープスタンバイ中の電流消費は0.6uAでした。
    デバッグ時(FINEでエミュレーター接続)はディープスタンバイにしても内蔵HOCOが止まらないので、桁が変わって0.6mAでした。
    RL78もそうですけど、デバッガーつなげた状態でもスタンバイ電流が正しく測れると嬉しいんですけどねー。

    Fu4QggeksJ3khabi-0_A0402.gif

  • エナジーハーベストでRL78/G14を使っているルネサスのインターンシップの人に「起動時の電流特性のグラフ」を見せたら喜んでました。

    やっぱり、RL78をエナジーハーベストに使用する場合は閾値電圧(1.6V)によるパワーゲート(電源出力制御)が必須みたいですね。

    ハーベスターを直接RL78に接続した場合、400uAくらい流せないと電圧上昇が途中で止まってRL78が起動しないので。

    renesasrulz.com/.../2664.aspx ←本家のスレッド